4月のこと

仕事でのしょうもない軋轢 どうでもいいと思いながらも、振り払えず脳内で映像がループ再生する
ささやかな変更と反抗を付け加えた内容で再生し、気持ちにキリを付ける
本を開いて文字を目で追うもいつの間にか記憶が廻ってうーっとな

酒をやめた、今後飲まないつもりではある、どうしよう飲み会とかだと飲むかも
迷っている、断って2週間、飲まずにいる為の感覚は分かった
酒は景色を変える、それはやめても同様なんだな、繁華街を歩いてるとこんなに酒に関する情報が多いのかとおもい知らされる そしてそこへ自分はもう関与しないんだということに驚く
酒をやめるとはこういうことなんだ いたしかたない

今回パタッとやめたきっかけはある、でもどう説明すればいいのかな 前々から減酒は考えていて、その日も休みでどうにかしなきゃなと思いながらも、朝から惰性でだらだら飲んでいた 次第に身体がアルコールを分解できずに顔が赤らんできてるのが分かってふと鏡を見たとき、そこに知らない誰かが映っているように感じて、というかそうとしか思えなくて、ものすごい恐怖に陥ってパニックってしまった
いままで感じたことのない感覚だった、で、買って冷蔵庫にしまってあった酒を全部流しに捨てた そのあとも「どうしようどうしよう」とおろおろして知り合いに電話し現状を伝えた それからちょっとずつ落ち着いて、近所に一時間ばかり散歩に出たらだいぶ回復した それで今後も酒をやめず同じ体験をするか、酒をやめるかの二択になり、割とすんなり酒をやめることができた

最近分かったのだけれど、酒のせいだと思っていたその症状は酒が直接の原因ではなかった
でも間接的には影響を及ぼしているはずで、飲まないに越したことはないと思っている
あとそれが分かったので外食の時は飲酒OKとした さっそくのルール変更で幸先不安ではある

ここ数日体内からアルコールが抜けた状態を経験してる
普通の人からすれば当たり前のことなんだろうけど、こんなにも視界が曇らずに過ごせるのかと長らく知らずにいた、忘れていたことすら忘れてた
音楽の聴こえ方もなんとなく違う 細部が聴こえて、その音に対して思考が働く

正直この先も酒を絶って生活できるのか不安はある、ながい目で見ればどこかでまた飲酒を再開する可能性は全然あるんだろう 今はとりあえず本を読むことで酒飲んでた時間の代わりとしてあてがってる

アルコール抜けてから読んだ本

モアメド・ムブガル・サール『人類の深奥に秘められた記憶』

宮地尚子『傷を愛せるか』

コンラッド『闇の奥』