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何かが入った黒いゴミ袋が無造作に路肩に置かれているのを見ると
中に死体が入ってると想像してしまう
他意はなく、誰に言うでもなく頭の片隅で最初にぼんやり思いつくのがそういうことなだけで
黒いゴミ袋が2つ並んでると夫婦の死体で
3つだと真ん中が子供でなぜか息子だと思う
娘ではない
今日は雨が降ると予報ではでていたけど雨はさほど降らなかった
阪神電車武庫川駅まで行き、そこから武庫川沿いに
海まで歩いてみた

2,3時間は歩いてたと思う
なんかしらぼんやり考えては言葉を反芻し、意味を強固にしたが
今思い返してみて、そのとき何を考えていたのかまるで覚えていない
覚えていたのが黒いゴミ袋をみかけたってことだけ

本当に一番記憶に残ったのは赤い反吐を見たことだった
真っ赤な吐瀉物が歩道と車道を隔てる植込みのところで固まっていた
書くべきことではないのかもしれないけど
持ち帰れた記憶の大半をしめたのがなぜそんな色になったか、と考えてたことだった

どんより薄暗い空と海をスコットウォーカーのドリフトとポーラXのサントラの何曲か
聴きながらぼんやり眺めていた
帰ろうと海に背を向けたとたん、雨が降ってきた